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その昔、大学に入学しダイビング部に入った。
そのダイビング部では、夏休みに約半月、沖縄でダイビングを合宿おこなっていた。
2年目のある事件をきっかけに、二度と海に潜れなくなった。
その年は沖縄県の先島諸島、宮古島で合宿を行っていた。
合宿も終盤に入ったある日、その日のバディは同級のT君だった。
仲のいいT君と二人、今日こそなんかすごいものを見たいな・・・二人ともそう思っていた。
「今日はマンタ見ないか?」
T君の一言に、否定する理由は無かった。
スキンダイビングでマンタを見れることはまずない。
マンタでなくとも、せめてウミガメくらいは見たかった。
その日は、他の珍しい魚もおらず、いつもより速いスピードで沖に出て行った。
30分くらい経っただろうか。
岸からゆうに200m以上は沖に出ており、気づくと自分達と岸の間を漁船が通り抜けるほどまで
きてしまった。
水深は20mほどあるだろうか。
海底は見えなかったものの、きれいな宮古の海はどこまでも澄み渡っていた。
ちょっと潜ってみるわ。目でそう合図し、T君は海の底へ潜っていった。
スキンダイビングでは片方が潜っているとき、もう片方は海面で待っていることになっている。
そのときもいつもと同じように、T君が潜っていくのを海面から見守っていた。
10mほど潜っていっただろうか・・・突然T君が消えた。
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